「猫」という生物に魅せられています。
たとえ噛まれ蹴られて引っかかれても、存在自体が癒しと気づきを与えてくれるその価値はキラキラのゴールド、というかもうゴッド。
人間は彼らが幸せに暮らせる環境を整えて守らなければなりません。
小さくフワフワしたものが成長し、優雅さを備えた大人になり、ゆるやかに老いて天命を全うするまでの、長いようでとてもとても短い時間。
-幸せだった?と聞いたら、最後にまばたきで応えてくれるだろうか。-
コロナ禍で、外出をしてもジェットタオルやペーパータオルが使えず改めてハンカチを持っていく機会が増えました。
使うたびにお家で待っている彼らを思い出してもらえるように。
一度家族になった彼らを一生大切にしてもらえるように。
一匹でも幸せな猫が増えてほしいという願いを、ハンカチに込めて。
※猫のまばたきは親愛の表現と言われています。
昨年は新型コロナウイルス感染症の影響により仕事にも支障が出ていたなか、癒してくれたのは知人が飼っている猫の存在でした。コロナ禍のペットブームで猫の飼育頭数が伸びたものの、一方で飼育放棄の問題が。なにかできることはないかと思い、今回の作品のテーマにしようと考えました。
そんな時、作家の笹川勇氏のサイトでおしぼり猫の作り方と出会い、作品に用いさせていただくことに。テーマにぴったりの愛らしいフォルムです。
胴体になるスリーブは、箔に適した紙の黒い「箔守」と多色紙の「タント」に、ニュアンスカラーが絶妙なメタリック箔や、顔料箔を押しています。広範囲に箔を使った豪華な仕様に。
スリーブの設計調整は中野木型製作所さんにお願いし、組み方で猫のポーズをいくつか再現できるようにしました。
猫型に折ったハンカチとスリーブの組み合わせで、三毛・白黒・黒縞・茶縞・錆の5種類を制作しました。
猫の柄は様々で、性格も色々。作品を通して実際の猫の魅力や、猫を取り巻く諸問題を知ってもらえれば幸いです。一匹でも多くの猫が幸せになりますように。